かのエドガー・アラン・ポオの『ベレニス』を読んでみた。読むのにかなり苦戦して困った。解説なしでは理解するのは、なかなか難しい。そのため読み終わった後に分からなかった部分を調べることとなった。
あまり怪奇小説やホラー小説は読まないのだが、ファンタジーを探しているついでにポオ全集を見つけて今後役立ちそうだからという理由だけで買ってしまった。そんな訳でときどき読み進めるようにしている。
ザックリと内容の理解を話すと、主人公が身近なものにとんでもない集中力と執着を抱いてしまう病気にかかる。ある日、主人公は従妹のベレニスの歯に執着してしまう。そんな中、ベレニスは癲癇の発作で死んだと思われてしまい彼女は墓に埋められるのだが、主人公は墓に埋められているベレニスの歯を抜いて箱にしまったようなのだ。ここで恐ろしいことが発覚する彼女は生きていたのだ。
怪奇というのか異常というのか。なんか触れてはいけない話に触れてしまった感じがする。映画のホラーとはまた異なった恐怖がポオ小説の中には存在しているようだ。
思ったことだが、やはり執着しすぎることは良くないようだ。酒にしろ金にしろ何にしろ執着しすぎると起こっていることの本質や重要なことが見えなくなってくる。「まさか従妹は生きていたのか」なんてセリフでも吐き出しそうになるような状況には陥りたくないものだ。